リップルは14日、XRP Ledgerの最新版となるバージョン1.2.0のリリースを発表した。

XRP Ledgerは、XRPの取引を記録するための分散型台帳で、主に送金に特化しており、銀行等金融機関から注目されている台帳である。2012年の運用開始以降、XRP Ledgerは、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)の次世代手段として運用されてきた。

問題のある取引などに対して警告を出したりするといった点が挙げられる。単一のエンティティはどのトランザクションが成功、または失敗するのか決定できない。元帳に追加された後は、トランザクションを超えることはできないという。

リップルの発表によるとXRP Ledgerのバージョン1.2.0には様々な変更点があり、ネットワークの検閲をより抵抗力のあるものにすることや、サーバーはトランザクション検閲の試行を自動的に検出し、サーバーに含まれるトランザクションに問題がある場合には警告を発するといったことが可能になるという。

他にも、トランザクションの署名の価格も引き下げられるという。MultiSignReserveの修正により、認証方法MultiSignの署名者リストの所有者は、以前の15〜50XRPから、5XRPにまで引き下げられる。今回の1.2.0のリリースは、マイナーなバグ修正や、その他多数の小規模なアップデートと修正がリストされている。

XRP Ledgerサーバーの運営者は、サービスの継続性を確保するため、2月27日までにバージョン1.2.0にアップグレードする必要があるとリップルは述べた。アップグレードしない場合、台帳更新のヘルプがブロックされると共に、無効なデータを受け取る可能性がある。

リップルは2月13日(水)の22:00(UTC)に、プライベートクラスタを含む全てのXRP Ledgerサーバーへのアップグレードを開始した。

リップルとXRPとの関係は、時に注意が必要である。リップルは、トークンが米国証券取引委員会(SEC)によるセキュリティと見なされる可能性について、暗号通貨ではなくデジタル資産であると述べており、自社がトークンの発行者と見なされることから遠ざかるように努めている。

リップルはRippleNetへ次々に新しいメンバーを参加させていくことに成功させており、現在ではすでに200以上のメンバーを抱えている。そして先月、イギリスに本拠を置く最初の銀行のEuro Exim Bankは、クロスボーダー決済にXRPを使用したと語った。

仮想通貨市場全体的に下落相場の歯止めは止まらない状況となっているが、今回のアップデートは良いニュース。トレンド転換のきっかけとなるか注目だ。

参考:Ripple