ニューヨークを拠点とする調査会社Fundstrat Global Advisorsは8日、2019年の仮想通貨業界の展望を発表した。アナリストらは、暗号通貨の高値を支持するとされる段階的な改善について説明した。

Fundstratの共同創設者であり、ウォールストリートのアナリストであるTom Lee氏は、自身のTwitterアカウントで調査についてコメントした。

「我々は、最終的により高い価格をサポートするランドスケープに、9つの段階的な改善が見られます。」

アナリストらが発表したレポートによると、2018年については「多くの失望をもたらした」と評価されている。しかし、ICOのなごりや、不利な規制の発展、過度の熱狂といったマイナスの逆風は、Lightning Networkの立ち上げやウォレットの成長など、逆にいくつかの成果を覆す結果にも繋がったとも述べた。結果的に昨年は、"二日酔い明けの朝"のような年になったと報告された。

しかし、2019年には状況はゆっくりと変わり始めるという見解を示した。大量採用はまだ時期尚早だが、仮想通貨の価格は目に見える回復が見込まれるとFundstratは述べた。

「2019年は現状打破の年となるか?否、そうはならないだろう。しかし、2019年は仮想通貨価格が下落する必要もなく、年の終わりまでには目に見える段階的な回復が見られると期待している。」

マクロレベルの話では、ビットコイン(BTC)価格回復の最初の理由として、予想される米ドルの下落を挙げた。アナリストはまた、新興市場の株式が米国の株式や債券よりも優れていると考えており、暗号化に適した環境が整っている点を強調した。

さらに、カストディソリューションと店頭取引(OTC)取引の開発が進むことで、多くの予想機関投資も増加すると述べ、これらが仮想通貨価格の回復に大きく貢献すると説明した。他にも、BitfuryやBitmainのような大手企業が新規上場(IPO)を行うことを検討しているかもしれないという噂や、Binanceがクレジットカードによる仮想通貨購入のサポート決定などが、暗号業界への関心を刺激していく可能性が高いという見解を述べた。

2018年後半に、Lee氏はビットコインの価格についてこれ以上は予測しないと発表したが、Fundstratのアナリストは依然として、25,000ドルが世界の最高通貨の適正価格であると考えており、将来的にはは150,000ドルにも達する可能性があると指摘した。