アメリカ大手の資産運用会社のFidelity Investmentsは、新しいカストディサービスを3月に正式にローンチする可能性が高いことを明らかになった。30日、ブルームバーグが報じた。

同社は昨年10月、機関投資家と金融機関のための暗号通貨サービス提供を目的とした子会社「Fidelity Digital Asset」を立ち上げ、2019年内にカストディサービスを含めた機関投資家向けのサービスのローンチを予定していることを発表した。

今月29日に同社によって語られた声明によると、現在は初期ソリューションの構築を継続して行っており、選択された対象のクライアントへ向けてサービスを提供しているという。

さらに「今後数ヶ月の間に、ニーズや管轄権、その他の要因に基づいて見込み顧客を優先順位付け、徹底的に取り組んでいく予定です。」と語り、今後サービスを拡大していく考えを示した。

Fidelity Digital Assetの担当役員Tom Jessop氏は、昨年12月には2019年の第1四半期にはサービスを開始したいと語っていた。

Jessop氏によると、当時から一部の機関投資家は仮想通貨市場への参加に興味を持っていたというが、サービスを提供するには信頼できるプラットフォームが必要であり、それには株式や債券を取引するときと同等の高度なレベルのサービスとセキュリティが求められると説明した。

ブルームバーグによれば、まずはビットコインの保管サービスから開始され、その後にイーサリアムと続いていく予定であるという。Jessop氏は、その後も「時価総額順に上位4つまたは5つの暗号通貨も検討しております。」と付け加えた。

顧客を保護するためのリスクには、顧客の暗号鍵の管理、ハッカーの排除、法令遵守の限界内での維持などがあるが、Fidelity Investmentsは高いセキュリティを求める機関投資家へ向け満足のいくサービスを提供することができるのだろうか。発表されたローンチ時期はもう近い。今後も進捗状況は監視していきたい。

参考:Bloomberg