スイスで開催された2019年世界経済フォーラム、通称ダボス会議にて、仮想通貨事業を展開するサークル社のCEOであるジェレミー・アレール氏が、今後変化しつつあるデジタル社会に暗号化技術なしでは生き残ることはできないとコメントした。
仮想通貨に対して否定的な発言をしている人々に対して、同氏はまだ仮想通貨のような新しい技術に慣れていないと指摘し、暗号化技術は未来の基本だと位置づけを示した。
暗号化技術は特に人間のプライバシーを守るための基礎であり、サイバー攻撃から身を護るためには基本的なルールとして説明している。ネットは便利な反面、個人情報を守ることが大事であり、フィッシング詐欺や個人情報が悪用されるケースがしばしば起きている。
ネットで本人が躊躇するのであれば、その機会を増やすことにもなり、セキュリティソフトを入れて個人で対応しなければなれない状況でも、すべての悪用する者からの攻撃を防ぐには難しいとされる。
現在、デジタル社会、さらに電子マネーや決済方法に関しても永続させるには、最終的に暗号化技術や暗号通貨が必要とまで同氏はコメントしている。
さらに法定通貨を基準としている昔からの金融機関や中央銀行の関係者が新しい技術を嫌う傾向にあるとしながらも、仮想通貨と中央銀行は共存できると個人的意見として語った。
ダボス会議にてサークル社のCEOが自らこのような発言をすることで世界に影響を与えている中央銀行や政府機関の関係者に対して理解を求めているようにも感じる。
ビットコインに関しては今後3年間で大きく上昇するとの予想をし、中央管理者を持たない価値の貯蔵手段としての役割を果たすのに非常に重要なポジションを持っていると指摘している。
中央集権が法定通貨を管理をすることは今までの常識であったため、新しい技術を取り入れる際に、金融に関わる人々の理解には時間が必要とも言える。
アレール氏自体、仮想通貨業界を活発にさせようと促進のために発言しているのではなく、今後の金融のあり方、そして何を準備しておくべきなのか、冷静に判断されているようにも見てとれる。
参考:CCN