再生可能エネルギーを中心とした電力の販売を行っている「みんな電力」が、今年4月にて電力取引プラットフォームを商用化すると伝えた。
電力取引プラットフォームにブロックチェーン技術を用いることで、消費者が自分の電気がどこから供給されたものなのか、電力の発電元を確認する事ができる。
みんな電力は東京・世田谷区にて2011年に設立後、約2,000件の法人契約を結び、約100箇所の再生可能エネルギーの発電所からの電力を販売している。
同社は「顔の見えるでんき」をモットーとしており、電気の生産者や自分が気に入った発電所を応援することで利用する消費者の電気料金の一部が応援金として発電所に支払われるユニークな試みもしている。
今回のプラットフォームはエネクション2.0と呼ばれ、ブロックチェーン技術を取り入れることでP2P電力取引を実現し、消費者はどの電源からどれだけ電気を購入したかを証明できる。
再生可能エネルギー分野にとって、最近、国の電力買取制度が徐々に低下していることもあり、先行投資した企業にとっては早めの段階での回収が可能となっているが、後発した企業にとっては重しとなる状況となっている。
住宅リフォームにおいても販売店が推進しつつ、将来消費税増税に伴う住宅エコポイントを復活させる情報があったとしても利用しよう考える企業とってはあまり魅力を感じなくなってきている。
しかし、みんなの電力はTBSホールディングスや丸井グループなどをはじめ、合計6社を引受先として第三者割当増資で11億8000万円を調達した事もあり、活用したい企業にとっては安心感があると言える。
再生可能エネルギーと言うと電力が不安定になるような不安材料があるが、同社の電気の品質と安定性はこれまでと同じとしていることから、今後電力の価格競争が始まると共に再生可能エネルギーの売電先を考えている企業からは需要が増えていくだろう。
参考:みんな電力