米国で国際送金サービスを展開する大手、Western Union社のGlobal Money Transfer部門社長Odilon Almeida氏は17日、ロイターとのインタビューで「弊社はあらゆる仮想通貨を採用する準備が出来ております。」と語った。

Almeida氏によると、仮想通貨の支払いはこれまで同社が長年に渡って扱ってきた通常のデジタル決済と技術的な違いはほとんど無いという。ブロックチェーンベースの通貨を含む、あらゆる種類の通貨を打ち出す準備は出来ていると述べ、仮想通貨の採用を示唆した。

「我々はすでに130の通貨で運営しております。いつか、仮想通貨をプラットフォームに採用することが正しいと感じる時が来れば、技術的には、もう1つ通貨が追加されるだけのことです。仮想通貨は、資産や通貨として使えるもう1つのオプションとしてグローバルに人と企業の間で取引されるものになると感じております。それが実現するようなら、我々はリリースに取り掛かるでしょう。」

仮想通貨の秘めた可能性についても前向きな姿勢を示したAlmeida氏だったが、世界的な規模での採用を達成するには、ボラティリティ、ガバナンス、コンプライアンスの問題を解決する必要があるとも指摘した。変動性については、例えば“米ドル”といったような強力な通貨に裏付けることで対応することもできると指摘した。

Western Unionは仮想通貨だけでなくブロックチェーン技術についても積極的に使用の検討を行ってきている。すでにリップル社と提携し、今年2月にはXRPを利用した送金のテストも行っている。

同社CEOのHikmet Ersek氏は、テストの結果ではXRPによるクロスボーダー決済のコスト節減が見られなかったとし、仮想通貨のソリューションの採用は検討していないと今年の6月の時点では語っていたが、ここ数ヶ月でその姿勢も大きく変化してきたようだ。今後も国際送金サービス最大手の動向に注目していきたい。

参考:CoinTelegraph