このところ様々な企業によってステーブルコインが発行されしのぎを削りあう中、ギャラクシー・デジタルのCEOであり著名な投資家のマイク・ノボグラッツ氏が、ジェミニドル(GUSD)を支持するとコメントした。

米ドル建てのステーブルコインはいくつか発行されているが、投資家にとってどのステーブルコインを優先的に保有しておけばいいのかというのも悩みの種になるが、ノボグラッツ氏がジェミニドルを支持する理由として米国に拠点を置く大手金融機関のステートストリートと提携している事を挙げている。

現在ジェミニドルを取り扱う仮想通貨取引所は増えてきており、コインマーケットキャップでは下位になっているが、今後上位へと人気が上がるのは間違いないだろう。

ステーブルコインと言えば認知度からしてテザー(USDT)を連想される方も少なくないだろう。ノボグラッツ氏によればテザーは透明性の担保と言う点において上手くやっていないと、他の投資家とも同じような見方をしている。

一方、同氏はテザーの透明性について指摘はしつつも、ステーブルコインについては前向きに捉えており、ステーブルコインのコンセプトは成り立つと確信している。

一部のアナリストから見れば、ステーブルコインは仮想通貨のインフラ的存在と見られている事から、今後さらに多くのステーブルコインが発行されることも考えられる。

日本においては大手インターネット企業であるGMOが独自の日本円のステーブルコイン、GMO Japanese Yen(GJY)を発行することを先日発表したばかりだ。

日本の仮想通貨取引所では、現在新たな仮想通貨を取り扱うことが見られない状況となっているが今後、海外取引所をならって法定通貨や資源に連動したステーブルコインを取り扱われていく事も考えられる。

テザーの疑惑騒動に少々警戒気味な市場だが、ジェミニドルや他の新しいステーブルコインは金融関係機関にお墨付きをもらっていることもあり、流動性が増せば取引所にとって容易に扱いやすい通貨として認めるようになっていくことだろう。今後はステーブルコインの利用頻度、情報などに注目していく必要がある。

参考:Bloomberg, Coin Market Cap