ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場し、また同取引所を傘下に置くインターコンチネンタル取引所(ICE)が設立したデジタル資産プラットフォーム「Bakkt(バックト)」のチームに、米大手仮想通貨取引所Coinbaseの元副社長Adam White氏が加わったことが明らかになった。

ICEのCEOであるJeffrey Sprecher氏の妻で、BakktのCEOを務めるKelly Loeffler氏は15日、Bakktの公式ブログでWhite氏を最高執行責任者(COO)に迎えたことを発表した。

米ビジネス雑誌のFortuneは同日15日、White氏との独占インタビュー記事を掲載した。インタビューでWhite氏は、「ビットコインやその他の通貨への関心は、小売(一般投資家)から機関投資家へと変化し始めた。」と述べ、とくに2017年においてはその変化を強く感じたことを明かした。

「既存の取引サイトのインフラレベルでは機関投資家の期待を満たすことはできず、機関投資家はただ待つだけであった。大手銀行には、株式や債券、金の取引と同等の安全性を提供するデジタル資産取引が必要だ。だから私はBakktに参加した。」と述べ、Bakktに加わった理由を明かした。

White氏は2018年の弱気市場も全く気にならないと述べ、仮想通貨の短期的な動きよりも、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)がより重要であることを指摘した。

White氏はまた、仮想通貨業界における日々の取引の件数は前年を上回っていることを指摘し、価格が下落する可能性は依然としてある中でも業界は数千もの方法で活況を呈していると主張した。

White氏はまた、新しいプロトコルの導入により仮想通貨の使用ははるかに容易になっていることを指摘した。その例として、23社で構成される仮想通貨関連企業の取引所間決済ネットワークLiquid Bitcoin(L-BTC)をあげた(ネットワークは先月27日に可動)。

Bakktの仮想通貨取引プラットフォームが実現すれば、今後機関投資家からの資金流入が飛躍的に高まることが期待される。

参考:Bakkt公式ブログ, Fortune