米仮想通貨決済サービス大手のBitPay(ビットペイ)は15日、新たなステーブルコインを取り扱うことを発表した。今回対応するコインはジェミニドル(GUSD)とUSDコイン(USDC)の2種類となる。
BitPayは日本では馴染みが薄いかもしれないが、既にビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)による支払いサービスを提供しており、世界中で約2万社にもなる顧客ベースを持っている。
ジェミニドルとUSDコインの価値は米ドルにペッグされており、1:1の比率で安定されている。この設計によってボラティリティ(価格変動)のリスクが低いため、低迷している仮想通貨市場でビットコインによる決済よりも今後ステーブルコインを使う頻度が多くなることも考えられるだろう。
ここで気になるのが、ステーブルコインと言うとテザー(USDT)の存在だが、BitPayはテザーについては言及していない。
先日、USDTの価格が急落している中で、テザーの最近の行動には透明性が無いと疑念を持つ投資家が増えてきているのも事実だ。
やはり、テザー疑惑は投資家にとっては安心感をもたらすものでないことから、将来性のあるステーブルコインをまず取り扱うのが無難であろうBitPay側が考えているのかもしれない。
ステーブルコインの人気は市場に大きな力をもたらしており、大手仮想通貨取引所のOKExは、USDコイン、ジェミニドル、トゥルーUSD、パクソススタンダードの4種類のステーブルコインを扱うことを発表している。
日本でのBitPayのサービスはまだないが、海外で活発に利用されていけば、国内にも展開してくることは間違いないだろう。このあたりは金融庁の采配次第といったところだが、今後のBitPayの活躍に期待したい。
参考:BitPay