インドネシア発、暗号通貨界のウォルマートを目指すと謳うPundi Xが世界初のブロックチェーンによる通話を実現させたと発表した。バリ島で開催したXBlockchainサミットの2日目に、Pundi Xの開発した最新デバイスであるXPhoneを使用した公開デモで通話を成功させた。
Function X(通称:F(X))と呼ばれるPundi Xの開発したブロックチェーンにより実現されており、各端末をアクティベートさせることでF(X)ブロックチェーンと紐付けることが可能となり、電話番号やその他のIDを必要としない通話を実現可能となる。
F(X)にはブロックチェーンの他に、XPhoneで動作するF(X)OS、F(X)IPFS、F(X)Docker、そして通信プロトコルであるFXTPといった、5つのコンポーネントがあり、その全てがXPhoneの分散運用させることを目的としている。F(X)OSはAndroid OS 9.0を基に開発されているため、Androidアプリと下位互換性を保っているというのも、新規ユーザーの呼び込みには非常に効果的なメッセージとなりうる。
各端末がノードとなるため、共有データへの通信も専用プロトコルであるFXTPで従来ブラウザからhttp形式でファイルやページへアクセスしていたのと同様に、ブロックチェーン空間にあるデータへと簡単にアクセスが実現できる。
気になるのは各処理の利用料金と、XPhone端末自体の料金である。例えソフトが優れていたとしてもハード次第では悪評が先行しかねない。F(X)OSを端末メーカーに配布しているため、サードパーティーから盛り上がる可能性もある。
また、遠隔地へと通信するためのインフラなどは言及されておらず、シンプルな使い方を望むユーザーにとって、未契約端末で無料通話アプリを使用するのとどういった差別化が可能であるか、というのが普及への鍵となるだろう
XPhoneの発売は2019年第2四半期を目標とされている。非常に注目の集まる技術分野だけに続報も追ってお届けしたい。
参考:medium.com