米国特許商標庁(USPTO)が2日、IBMがブロックチェーン技術を基盤としたセキュリティシステムの特許を取得したことを明らかにした。

IBMは現在、中国の電子商取引大手であるアリババとブロックチェーン特許申請数で接戦しており、アリババが90件の特許に対してIBMは89件となっている。

今回のIBMの特許は昨年9月に提出した文書での特許技術について説明している。このブロックチェーンによるセキュリティシステムは、同期モニターのコンセンサスがないことで、イベントや取引を受け取った情報が違う場合に不正使用されている可能性があることを簡単に見抜くことができる。

現行のシステムでは、ハッキングや改ざんによる被害を無くすために常時監視や新たなウィルスのチェックをするなど、膨大な資金や有能な人材を確保するのにコストがかかっていたが、ブロックチェーン技術を利用する事で、監視活動も容易になり、脆弱性を補うことにも繋がる。

今回の特許ではすべてのイベントを登録するチェーン構成に対し、すべてのモニターを接続する事によって、ネットワーク内のセキュリティ違反を検出する事が可能になることから、さらに新たなハッキング被害に対しても防ぐことができるという。

今後、ブロックチェーンを利用し、脆弱性の低いシステムが既存のシステムをぬり替えていく事になれば、万が一システム内にハッカーの侵入、情報の改ざんが行われたとしても復旧に対し早急に対応することができ、どこから侵入してきたかもわかりやすくなっていくため、導入するメリットはとても大きいだろう。

参考:USPTO