リップル社は2日、RippleNetをOnePay FXに統合することを発表した。One Pay FXは、大手銀行のSantander(サンタンデール)銀行が開発したクロスボーダー決済のモバイルアプリケーションである。

リップルが主催しているカンファレンス「SWELL」にて、サンタンデール銀行のイノベーション部門のトップであるEd Metzger氏が、リップルの統合における銀行のビジョンは、同社のブロックチェーン事業の一つであるxCurrentを利用して顧客の生活を改善することであると述べた。

「金融サービスは、顧客へ優れたサービスを提供するために協力し合うオープンプラットフォームの世界へと移行しており、その姿勢はOnePay FXの中核にもなっております。」

さらにMetzger氏は、OnePay FXプラットフォームの構造内でのRippleNetの主な目的は、国境を越えた取引をシームレスに処理して、サンタンデール銀行の顧客が簡単にお金を送受信できるようにすることだと説明した。

「顧客の一人が休暇中にイタリアにいて、間違った場所に駐車していました。彼は罰金を支払うことになってしまいましたが、銀行カードを持っていませんでした。その際に彼はアプリを使用して罰金を支払い、牽引されずに済んだのです。ひどく長い時間と手間を費やすことになったであろう出来事も、4~5回のクリックで済むのです。」と彼は付け加えた。

今後数ヶ月で、サンタンデール銀行はOnePay FXをヨーロッパ、南米、アジアのより多くの国に展開する予定であるという。現在では、すでに英国、スペイン、ブラジル、ポーランドの顧客に提供されている。

本質的には、リップルとサンタンデール銀行のパートナーシップは、SBIホールディングスや日本と韓国の大手銀行とのパートナーシップに似ている。ブロックチェーンベースの流動性ソリューションを使用することにより、リップルは顧客にクロスボーダー決済サービスを提供することが可能だ。

「人々は(お金を送受信する最に)前もって計画する必要はありません。必要なときにすぐに国境を越えた支払いができるのです。これは本当に強力です。」とMertzger氏は述べた。

このように簡単に国外へと送金できるアプリケーションが提供されれば、より便利な世の中になることは想像に難くない。この流れはサンタンデール銀行以外にも波及していくだろう。

参考:CCN