オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)が25日、シドニー大学の研究グループと共同で開発したRed Belly Blockchainを発表した。

北米、南米、アジア太平洋、ヨーロッパなど14地域のAmazon Web Services(AWS)に1,000台の仮想マシンを用いて導入されたこのテストでは、マイニングによる環境問題や多重支払、スループットなど以前までの世代で悩まされていた問題を解決したという。

処理にかかる時間も短く、異なる地域から毎秒3万トランザクションを送信しながら、3秒のレイテンシ(データ転送の遅延時間)に抑えることに成功した。現在主流のブロックチェーンでは数分必要なものもあり、比較して優位性をあげている。

また、トランザクション速度と高いセキュリティを維持したままスケール可能な点も強調されている。PoW(プルーフ・オブ・ワーク)の複雑さやエネルギー消費などの問題を解決する可能性を同大学研究グループの責任者であるヴィンセント・グラモリ氏は述べている。

あらゆる情報をブロックチェーンに記録しようとすればトランザクションにかかる時間、単位時間あたりのスループットの壁は高く重くのしかかるが、解決可能な技術が確立されれば実用可能性は大幅に上向くことだろう。

参考:CSIRO