北京に拠点を置くマイニング機器製造会社のBitmainは26日、公式に香港証券取引所(HKEX)にてIPO(新規株式公開)申請を行なったことが明らかになった。

申請書は依然としてドラフトで行われる形式であり、HKEXもまだIPOを許可していないため、最終的に会社がどれだけ評価されるのか現時点では不明である。提供される株式の数や公募の予定表など、多くの詳細は編集中の段階だが、申請書が公開されたことでBitmainのこれまでの収益などが明らかになった。

米大手仮想通貨情報メディアのCoinDeskが以前に報告したBitmainの利益は、2016年が1億ドル(約113億円)、2017年が11億ドル(約1,250億円)、2018年の第1四半期で11億ドルという金額だったが、今回公開された申請書によって正確な金額が明らかになった。

提出書類によると、同社は2016年に2億7,761万2,000ドル(約310億円)の収益をあげたが、2017年には総額25億1,771万9,000ドル(約2,830億円)の収益を上げ、2016年からその収益を大幅に増加させた。そして今年6月30日時点では、Bitmainはすでに28億4,546万7,000ドル(約3,200億円)の収益を上げていることも明らかになった。

粗利益では、2016年は1億5,135万1,000ドル(約170億円)、昨年は12億1,275万ドル(約1,360億円)、そして2018年の上半期は10億1,615万1,000ドル(約1,160億円)をあげている。税引き前だと、2016年が1億3,775万ドル(約150億円)、2017年が8億9,737万6,000ドル(約1,010億円)、2018年上半期が9億77​​9万2,000ドル(約1,020億円)であった。

目論見書によれば、コストと経費の調整後のBitmainの純利益は、2015年に4,860万ドル(約54億円)、2016年に1万1,350万ドル(約128億円)、2017年に9億5,000万ドル(約1,070億円)、2018年第2四半期に9億5,000万ドル(約1,070億円)となっている。

また、Bitmainはビットコイン(BTC)や、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ダッシュ(DASH)などの仮想通貨を約8.8億ドル(約94億円)分所有しており(2018年6月30日時点)。これは純資産の28%に及ぶ金額になるという。さらに、ここ6か月の仮想通貨市場の全体的な下落により約1億ドル(約10億円)の純損失を出しており、これは例年の10倍以上もの純損失であるという。

参考:CoinDesk