米ワシントン州を拠点とする自主規制機関である金融取引業規制機構(FINRA)は、仮想通貨の「HempCoin(ヘンプコイン、THC)」を不当に販売したとして、ヘンプコインの発行及び頒布者である人物を告発した。

ヘンプコインは、Rocky Mountain Ayre、Inc.(RMTN)の、Timothy Ayre氏によって発行されていた。FINRAによれば、Ayre氏は2013年1月から2016年10月にかけ、「自ら経営する価値のない株式会社に一般の投資を誘い込もうとした」としており、FINRAは今月11日に訴状を発表し、Ayreに対して法的訴状を提出した。

2015年6月、Ayre氏は架空のコインの権利を購入し、RMTNの普通株式でサポートされているかのようにブランドを再構築しようとしたという。トークン販売に関連したプロモーション資料によると、「市場性のある証券に裏付けされた最初の採金可能なコイン」と主張されていた。その結果、Ayre氏は昨年末までに8,100万ヘンプコインを集めることができ、さらに2つの取引所で一部を売却した。

ヘンプコインが登録されてなかった点や、登録免除もなかったことから、FINRAはAyre氏に「登録されていない証券の不法な配布」を請求した。Ayre氏が有罪判決を受けた場合、罰金や、証券業界からの永久逸脱、損害賠償を払うことになる。

FINRAによるICOに対する訴状としては、今回のケースが初となったが、自主規制機関(SRO)は今年初めに、こうした活動に関する情報をメンバーから収集し始めると発表している。

参考:FINRA