中国の連邦科学機関である中国科学院は、ブロックチェーン関連の研究に力を入れ始めているようだ。中国科学院は今月15日、同院が開催したセミナーにて、“ビッグデータとブロックチェーンの研究室”を設立したことを発表した。19日、国営の放送局People's Daily(人民日報)が報じた。

同研究室は、北京を拠点とするブロックチェーンのスタートアップであるタイ・クラウド社と協力して設立され、ブロックチェーン技術と数学との関係に焦点を当てていると言う。

中国科学院の数学・学際的科学センターの副所長であるXiaoshan Gao氏は、数学的なメソッドはブロックチェーン技術の多くの革新問題の重要なカギを握っていると、セミナー内で語った。

この研究室の設立は、先月に中国の習近平国家主席がブロックチェーン技術を「新たな産業革命」と位置付けて以来、ブロックチェーンの分野においては中国科学院が見せた最新の動きとなった。

仮想通貨については依然として厳しい姿勢を取る中国だが、ブロックチェーン技術については国のトップである習近平主席も賞賛し、国を挙げて同技術の支援・開発を行っている状況だ。

2019年の終わりまでには広範囲にわたるブロックチェーンの基準を発行しようとしている動きがあるとも現地メディアでは報じられており、今後も中国のフィンテック市場はますます活発化していくと見られる。今後ブロックチェーン技術をどのように推進していくのか、注目されるところである。

参考:People's Daily