アメリカのFTC(連邦取引委員会)は、今年6月に仮想通貨詐欺に関するワークショップを開催する予定であることを、FTCの公式ホームページで発表しました。

同機関によると、「Decrypting Cryptocurrency Scams(仮想通貨詐欺の解読)」と銘打たれたそのワークショップでは、法執行機関、消費者団体、民間企業のステークホルダーを対象に、詐欺師がビットコインやライトコインなどの仮想通貨に関わる利益をどのように活用しているかを探り、消費者を強化し、保護する方法について話し合うとしています。

「報告されている詐欺の中には、投資やビジネスチャンスの偽り、おとり商法、マイニング専用マシンの違法販売などがあります。FTCは、消費者に仮想通貨について教育をすること、そして詐欺師に責任を取らせることに力を尽くしてきました。」

公式サイトでFTCがこのように述べているように、仮想通貨詐欺に関しては同機関がこれまで重点的に取り組んできた分野です。

例えば、先月にはFTCの弁護士が4名の投資主催者に対し、仮想通貨関連の詐欺を行っているということで差し止め命令を出しました。この件について、FTCの消費者保護局長代行のトム・パール氏は以下のように述べました。

「今回のケースを見ると、詐欺師は古くから使われる詐欺の手法をいかに新しい方法で商売するかを常に探しているということが分かります。プラットフォームや通貨に関係なく、FTCが警戒を続けているのはこのためです。」

消費者に詐欺への警戒を呼びかけると同時に、詐欺知識を教育することで消費者を守ってきたFTC。今回予定される「Decrypting Cryptocurrency Scams」は、6月25日にシカゴのデポール大学で開催されることになっており、公開は無料となっております。

国内外問わず仮想通貨を悪用する詐欺行為は後を絶ちません。こういった場で、ユーザー各々が十分な知識を持って防犯意識を高めていくことも大事なことです。こういった流れから日本でも公的機関による仮想通貨詐欺から身を守る啓蒙活動などが行われていくでしょう。

参考:FTC