韓国の大手仮想通貨取引所Bithumb(ビッサム)が、独自トークンの「ビッサムコイン」の発行を計画していることが明らかになりました。19日、トークンポストによって伝えられています。
韓国ではICO(イニシャル・コイン・オファリング)が禁止されているため、販売は規制の整っているシンガポールで行われる予定となっているようです。トークンポストによると、ビッサムは個人投資家ではなくプロの投資家に焦点を当てていると言います。しかし、コインの発売時期や規模については現在明らかにされておりません。
独自トークンを発行する取引所はビッサムが初めてではありません。今年1月には、中国の仮想通貨取引所であるHuobi(フオビ)が上限500万米ドルまでの「フオビトークン(HT)」を発行する計画をしております。フオビによれば、フォビトークンはICOではなく、販売にはTether(テザー)を利用し、フオビの取引所のアクティブなユーザーだけがトークンを受け取れることができるということです。
2017年9月下旬、韓国の金融委員会(FSC)は、ICOを使った詐欺から守るため、また、テロリストの資金流入を防ぐためと主張してICOの禁止を発表しました。しかし、韓国政府はICOの合法化を計画していると、今年3月に仮想通貨メディアのCOINTELEGRAPHが報じております。FSCはICOに対して懐疑的な姿勢ですが、地元の金融当局は厳重なKYC(本人確認)やAML(アンチマネーロンダリング)のシステムを確立するという条件で、FSCからの認可を試みております。
独自トークンを発行しているのはビッサムだけではなく、韓国でもすでにいくつかの取引所は海外支店を開設しようとしております。今週の初めには、韓国の3番目の取引所である「Coinone(コインワン)」が、6月にインドネシアでコインを発売する計画を発表しました。
また、韓国以外だと、中国の大手仮想通貨取引所であるバイナンスが独自のトークンである「バイナンスコイン(BNB)」を発行し、中国のみならず世界各国から注目と資金を集めております。バイナンスのように世界トップの取引量を誇る取引所ともなれば、独自トークンの価格も爆発的に上がる可能性が高いです。
独自トークンの発行は取引所にとってメリットも多く、取引所は運用コストを確保すると同時に、コイン間取引にも活用することができます。取引所が盛り上がることでトークンの価格が高騰しやすい傾向があるということからも、今後も独自トークンを発行を計画する取引所が増えていく傾向にあるでしょう。
参考:Token Post , COINTELEGRAPH