インドの大手銀行である、ICICI銀行は17日、250社に対して、国内外での貿易取引においてブロックチェーンプラットフォームを使ってもらうよう求めたことを発表しました。

ICICI銀行はブロックチェーン技術でのビジネスチャンスを探るため16年に調査を開始しており、同年6月にはCTDO(最高技術デジタル責任者)の役職を設置、さらに同年8月にはインド国内でブロックチェーンを使った国際貿易金融との送金試験事業を開始していることから、積極的な姿勢を見せています。

今回の発表の中でICICI銀行のCEOである、Chanda Kochhar(チャンダ・コッチャー)氏は、ブロックチェーン技術の統合によって、貿易取引を簡素化できる可能性があるとし、以下のように述べました。

「私はブロックチェーン技術が大きな可能性を秘めていると考えています。これは、すべての利害関係者を一元化し、文書管理を集約することで貿易取引を簡素化するプラットフォームです。」

文書管理と言えば、企業毎に管理方法や記載内容が違うため、その都度コストや労力がかかってしまうデメリットがありましたが、貿易に必要な記述はほぼ同様の形式になっている事から、最低限の記述内容をブロックチェーンで統一化する事により、業務のスリム化を図ることも可能だと考えられます。

リリースによれば、ICICI銀行の開発したブロックチェーンアプリケーションは、国内外の全ての取引参加者がリアルタイムでのデータを閲覧・追跡ができ、書類上での不備を無くすことで効率的に貿易取引が可能となるでしょう。

参考:ICICI BANK(PDF)