仮想通貨を使ったマネーロンダリング(資金洗浄)や犯罪防止のために送金履歴を把握する事が重要だと各国の調査機関では課題となっていますが、そんな中ブロックチェーン上の取引の分析・解析ソフトを開発しているChainalysis(チェインアナリシス)が新たなソフトウェアとして「Know Your Transaction(KYT)」を発表しました。
このプロダクトは取引所や当局向けとしており、マネーロンダリングなどの犯罪防止に役立つと期待されています。
KYTの特徴はブロックチェーン上での取引状況をリアルタイムで追跡できるとして政府機関や、法執行機関などにもサービスを提供しています。取引データを分析し追跡をすることにより疑わしい取引が行われているアドレスを特定し、クライアントに対して警告や通知を行なうことが可能です。
今回のアップグレードで以前のバージョンと比べ速度が20倍以上になっているため、当局においても捜査の効率が上がるのではないでしょうか。
チェインアナリシスは2014年からビットコインの取引データの分析ソフトウェアを制作しており、今後ビットコインキャッシュの取引データの分析や2018年末までに少なくとも10の仮想通貨の対応を予定しています。
ビットコインはウォレットをダウンロードをすれば、誰でも使う事ができるために犯罪の防止や対策が難しいのが現状です。また、毎日のように仮想通貨は生まれ、ハードフォークもたびたび行われる事からあらゆる状況下に基づき対応しなくてはならないためにチェインアナリシス側としても常に情報を更新していく必要があります。
チェインアナリシスは今回新たなソフトウェアを発表しましたが、サービスとして今後も仮想通貨と金融業界の間にある規制と技術を埋めていくことにもなります。チェインアナリシスの働きは今後も仮想通貨業界にとって健全な市場づくりに重要な役割を果たしていく事にもなるでしょう。
参考:Chainalysis