米大手金融ウェルズ・ファーゴの株式戦略責任者、クリストファー・ハービー氏によると、株式市場が下落すれば仮想通貨市場もそれに沿って下落する可能性があり、両者には相関関係があると指摘しました。7日、CNBCにより伝えられています。
「月曜日(5日)に、我々は全てのリスク性商品が急落していくのを観測しました。」
今週月曜日、ニューヨーク株式市場で大暴落が発生し、ダウ平均は一時1,500ドル下落という過去最大の下げ幅となりました。ビットコイン(BTC)も5,947ドルと、6,000ドル台を割り込み、直近2ヶ月間で最安値に達しました。
ダウ平均の暴落とともに仮想通貨相場もさらに価格を下げた格好です。相関係数を算出するまでもなく、上下するタイミングはほぼ同じです。また、ハービー氏は以下のようにも述べています。
「市場への打撃は投資家をパニックにさせ、ビットコインの売却を引き起こす可能性もあります。“火に油を注ぐ”こともあるということです。」
規制報道やテザーの不正発行疑惑、流出事件などで仮想通貨に対する印象が悪くなっている状況が重なり、今回株式相場との強い相関が生じたという見方もありますが、ハービー氏によると、仮想通貨市場の将来の動きを予測するためには、単純にそのリスクを評価することが最良であると言います。
「私たちはクライアントに対し、注意喚起していかなければならない。上がるが下がるかだけを伝えるのではなく、その市場にはリスクがあること、そしてそのリスクは正規分布から大きく外れていることも伝えなければなりません。」
「私たちの見解が正しいとして、リスク性商品が再度取引され始めれば、仮想通貨市場でもまた多くの取引がされると見ています。」
ハービー氏の見解がすべてではありませんが、仮想通貨に投資をしていく上で、このように他の市場との比較をしてみるのも、ひとつの参考にはなるかもしれません。
7日には仮想通貨市場は回復し始め、8日18時現在、ビットコインは8,300ドル(約91万円)ほどで推移しています。(CoinMarketCapの統計より)依然、乱高下のリスクには警戒が必要です。市場参加者からは今後の相場動向が注目されています。
参考:CNBC