8日、仮想通貨全体の価格が急落し、一時混乱する声が散見されました。大手仮想通貨ランキングサイトのCoinMarketCapの価格表記が急遽変更されたことが要因と考えられています。

今回、韓国での価格データが除外されたため、それに伴いサイト上の価格が大きく変更、CoinMarketCapは多くの仮想通貨投資家が価格を参考にしているということもあり、これを見た投資家たちが本当に価格が下落したと勘違いをして狼狽売りをする流れも見られました。一部では、事前にアナウンスがなかったことを指摘する声も聞かれます。

多くのアルトコイン（ビットコイン以外の仮想通貨）が軒並み下落する中、特に韓国で取引量の多いリップル（XRP）が強く影響を受け、CoinMarketCapのサイト上では8日の3.2ドル（約360円）から2.66ドル（約300円）まで価格が変更、その後2.07ドル（約233円）まで急落しました。9日14時現在では1XRP＝2.45ドル（約276円）と戻しています。（CoinMarketCapの統計より）

仮想通貨自体に何か問題があり下落したのではなく、大手ランキングサイトの価格表記が変更されただけですので、過剰に心配する必要はないと思われますが、ここまで相場に影響してしまうというのもまだ市場が未成熟な証拠かもしれません。

また、市場全体的に連日高騰をしていたため、一時的な調整も含まれるとの見方もされており、全面的に軟調な相場が続く可能性も考えられます。

CoinMarketCapは今回韓国のデータを除外した経緯について以下のようにツイッターで説明しています。

「今朝（8日）、他の国々との価格が極端に異なり、裁定取引の機会が限られていることから、価格の計算から一部の韓国の取引所を除外しました。私たちは、ユーザーに最も関連性が高い平均値を提供するため、ツールをより良くすることに取り組んでいます。」

韓国は他国よりも比較的高値で取引されている傾向があります。取引価格を参考にする際は偏ったデータだけを参考にするのではなく、多くのサイトのデータを確認し、慎重に判断することを推奨します。

また、韓国では仮想通貨に対する規制が懸念されていますので、今後これの影響なども出てくるのではないかと、市場ではさまざまな憶測が飛び交っています。