10日、Ripple(リップル)社が公式のミートアップを東京にて開催した。今回のミートアップにはリップル社に関心の高いフォロワーや投資家が約300名集まり、会場ではXRPや仮想通貨に関する情報交換や交流の場が設けられた。

リップルのシステムや取り組みについてXRPマーケティング責任者であるMiguel Vias(ミゲル・ヴィアス)氏が講演をし、主にリップルの送金技術や取り組みの進捗についての内容が発表され、多く集まったリップル社のフォロワーの方々からはXRPやリップルソリューションについて知見が深まったという声も多く聞かれた。

Miguel Vias氏(左)とEmi Yoshikawa氏(右)

講演前の忙しい合間を縫ってミゲル・ヴィアス氏にインタビューの機会を設けさせて頂いた。以下、AppTimesのインタビュー内容になります。

AppTimes:「リップル社では金融機関をメインにXRPの採用を進めていますが、金融機関ではなく個人がXRPを買うことにメリットはありますか?」

ヴィアス氏:「個人投資家は価値について関心があるようですが、私たちはXRPの流動性に関心があります。流動性が高まれば、XRPの利用価値が上がり、より多くの金融機関に利用され、XRPの価値が上がると考えています。本日多くの方々にお集まり頂き、多くの日本の方々に支援をして頂いてることに感謝しています。」

個人投資家はXRPの短期的な価格の上下を気にする傾向が多いが、リップル社は、優先順位としてXRPの目先の価格を上げることよりも、金融機関がリップルのソリューションを利用していくことでXRPの流動性を上げることに注力しており、今は価格の動向を意識する時期ではないと思われる。

AppTimes:「価格以外のことで個人がXRPを持つことで何か利用できることなど、ヴィジョンはありますか?」

ヴィアス氏:「いろいろと手を出すのではなく、金融機関が国際送金で活用することに絞って取り組みをしています。その過程では個人投資家が知らないうちにXRPを利用するケースもあるかもしれません。現在は、金融機関に提供していくためのインフラ構築をしています。」

リップル社は国際送金にフォーカスしてXRPが利用されるよう取り組みを続けている。まずはこれが第一ステップであり、そのためには流動性を高めることが課題となるが、将来的には個人でのさまざまな利用シーンの可能性も考えられるという。また、具体的な日時までは発表されなかったが、2017年内にはエスクローを行うことが明かされた。

ミートアップの後半にはSBIバーチャル・カレンシーズのマーケティング担当者である三宅氏も登壇した。SBIバーチャル・カレンシーズの開始に向けて口座開設の先行予約を受付けている今、万全な準備が整い次第取引所開始をする意向が説明された。SBIバーチャル・カレンシーズの開始にあたり、当初はビットコイン(BTC)の取引から対応していくという。追加でXRPなど他の仮想通貨の取り扱いにも期待される。

今回のリップル社公式のミートアップ、参加者らにとっては有意義なイベントだったのではないだろうか。リップルファンのみならず、多くの仮想通貨投資家たちがリップルソリューションに対し理解を深める機会となった。リップル社の掲げるIoV(価値のインターネット)の実現に向け、一貫した取り組みが伺えた。将来のヴィジョンが期待されている。