南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレス州で暗号通貨マイニングへの課税開始への動きが活発化している。新たな提案では2023年に暗号通貨マイニングによる収入の4%に税金を課す想定をしている。また、マイニング以外にステーキングにも課税することが検討されている。

アレックス・キシロフ州知事によって文書が提出され、2023年1月から適用開始が予定されているが、現段階で未定義の要素がまだいくつかあるという。

まず課税の条件としてマイニングを行うハードウェア機器が州の管轄内にある場合においてのみ適用されるが、課税対象範囲が現段階では不透明となっている。

文書では「暗号資産及び暗号通貨取引の処理および検証サービス、または暗号通貨マイニング」による収入が課税対象となっているが、次世代型コンセンサスアルゴリズムとして注目を集めるプルーフ・オブ・ステークでは厳密にはこれらを取り扱わないため、課税対象となるかが未定だ。

また、課税価格についても「現在価格」で算出するとあるが、各交換所により異なる相場のどこを基準とするか、その他にマイニング時か課税期間の終了時に計算されるかも不透明であるとアナリストは指摘している。

ブエノスアイレスでは暗号通貨での納税も開始予定であることが今年4月に発表され、ブロックチェーンによる個人識別システムのプロジェクトも発足しており、暗号通貨エコシステムによるデジタル化の推進に力を入れている。