米国司法省(DOJ)が、NFTマーケットプレイスOpenseaの元従業員をインサイダー取引の疑いで起訴したことが明らかになった。DOJはこの起訴に対して「史上初のデジタル資産インサイダー取引スキーム」と説明している。
水曜日、Openseaを手掛けるオゾンネットワークス社の元プロダクトマネージャーであるナサニエル・チャステイン被告をデジタル資産のインサイダー取引の疑いで起訴したことを明らかにした。
被告は2021年6月から9月にかけてOpenseaに掲載予定のあったNFTに関する機密情報を使用して、掲載直前に数十件のNFTを密かに購入したと伝えられている。また、DOJによれば被告は不正に取得したNFTをOpenseaで紹介された後に、購入価格の2~5倍の価格で販売し、利益を得ていたと説明している。
裁判所の文書によると、被告の犯行は11度に分けられ、合計で45のNFTを不正に取得していたと見られている。
インサイダー取引は内部事情を知るものが非公開情報を元に投資商品などを売買する行為を指し、規制が不明瞭な暗号通貨やデジタルトークンに対してどのような適用がされるかに注目が集まっていたが、概ね従来の金融市場と同様の取り扱いがされ、今回がDOJによる初めてのNFTのインサイダー取引の摘発となった。