送金ネットワークを手掛けるRippleのブラッド・ガーリングハウスCEOは米国証券取引員会(SEC)がRippleのネイティブ暗号通貨XRPを巡って起こした訴訟に対して「非常にうまく行った」とコメントを出し、「このケースはRippleだけでなく、米国の暗号通貨業界全体にとって重要だ」と語った。

SECは2020年12月、Ripple社と共同創設者のガーリングハウス氏、クリス・ラーセン氏に対して訴えを起こした。内容はXRPの売却に関するもので、SECはXRPを未登録の証券商品であると主張し、Ripple側はXRPは証券ではないと反論し、SECに対して異議を唱えた。

SECの訴えに対して「曖昧な尺度での取り締まりは業界の萎縮を招く」として各方面から批判的な声も上がっており、ガーリングハウス氏も争う姿勢を見せていた。

先週木曜日にパリで開かれたブロックチェーンサミットにおいてガーリングハウス氏はこの訴訟について話す機会があり、「訴訟は非常に順調に進んでおり、約15ヶ月前に始まったときに私が思っていたよりも、遥かにうまく進んでいる」とコメントした。

また、「私たちは記録的に成長しています」とガーリングハウス氏は述べ、XRPの訴訟が続く中でも、1月にはリップルの評価額が150億円に登るなど、会社の財政状態はこれまでで最良であることを強調した。

仮にRippleがSECに敗れた場合、暗号通貨取引所で取引されているほとんどのトークンが同様に証券とみなされ、規制当局への登録が余儀なくされると説明し、計り知れないコストとなることを指摘。

今回の訴訟がRippleだけの問題ではなく、米国における暗号通貨業界全体にとって非常に重要なケースであることを強調し、引き続きコミュニティに注視を呼びかけた。