中央アメリカ・カリブ海に位置するジャマイカの中央銀行であるジャマイカ銀行(BoJ)が中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロットテストに成功したことを発表した。
パイロットテストは2021年5月から約8ヶ月に及び行われ、声明によれば1つの決済サービスプロバイダーがパイロットに参加してきたと述べられている。
声明では「CBDCパイロットの範囲はスケジュールされた期間内に参加する準備のできていることを示したウォレットプロバイダーに限定されていた。サンドボックスでの経験に基づき、National Commercial Bank(NCB)はCBDCソリューションを使って提供されるサービスの範囲をテストするためにBoJのパイロットに参加した。」と語られた。
NCBはジャマイカ国内で最大規模の金融機関として知られ、商業銀行部門の資産シェアは2013年時点で40%超を誇っている。
声明では「パイロットプロジェクトの成功は「ジャマイカでCBDCとそれに付随するテクノロジーソリューションをうまく実装できるかどうかにかかっていた」と説明している。
パイロットテストでは2億3000万ドル相当のCBDCが発行されたとアナウンスされ、テストにより3つの活動が行われたとしている。
1つは「CBDCの鋳造」で、次に「預金取扱期間へのCBDCの発行」、そして最後に「顧客間でのCBDCのトランザクションの実行」である。
CBDCの鋳造において2億3000万ドル相当のCBDCを発行し、中央銀行のスタッフへ100万ドル相当のCBDCを発行、続いてNCBへと500万ドル相当のCBDCが発行され、NCBが4つの小売商と53の消費者を含む57の顧客をオンボーディングした。
最後に57の顧客はキャッシュイン・アウトのトランザクションを実行し、個人間、および小売店での取引を完了させることが出来たと発表している。
今後、第1四半期にCBDCは全国展開を予定しており、NCBは引き続きオンボーディングに努め、更に追加で2つのフォレットプロバイダーがBoJと顧客の間にたちCBDCを配布できるようになると声明では付け加えている。