アメリカのメガバンクBank of America(BofA)は最近のメタバース開発の流れに暗号通貨エコシステムが広く使われる可能性を見出していることをBofAのストラテジストが語り、大きなチャンスであると述べている。
BofAのストラテジストであるHaim Israel氏は火曜日、メタバースがブロックチェーンテクノロジーにとっての大きなチャンスであることを語り、メタバース内で暗号通貨が主流になることを期待していると明かした。
「これは大きな機会であると確信している。適切なプラットフォームが必要で、(メタバースは)暗号通貨エコシステムにとって間違いなく大きな機会となるだろう」と語った。
メタバースはSNS空間として単なる趣味の域を越え、ビジネスシーンでの活用も大いに期待されている分野である。コロナ禍においてビデオ会議を経験した方は多いかと思うが、平面的なビデオ会議における画面共有では難しかったプレゼンテーションなどもメタバース空間では実現可能であるということで、実際に多くの時間をメタバース内で生活するプレイヤーも多く現れてきており、Israel氏は暗号通貨がメタバース内での主要通貨になる可能性に言及している。
一方でIsrael氏は既存の暗号通貨に関してはボラティリティに懸念を示しており、ステーブルコインが支配的になるのではないかと予想をしている。
巨大SNSを複数運営するFacebook社が10月にメタバースへの注力と社名をMetaへと変更を発表し、メタバース空間内の区画が米ドルで取引されるなどメタバースへの注目が世界的に急上昇している。
かつて同様にインターネット空間での生活を模索したセカンドライフなどへも大きな投資が掛けられたものの結果は成功とは言い難いものとなったが、VR技術も発展し、異世界への没入感は格段に増した。また、FacebookはOculusブランドでVRへの投資も広く行ってきている。
メタバース空間で生活する人々が増えていけば、娯楽などのイベントも開催されるようになり、代金をメタバース内で支払うということも通常行われることになっていくだろう。その時に暗号通貨の出番がやってくるのではないかとBank of Americaのストラテジストは期待をにじませた。