国際通貨基金(IMF)はエルサルバドルに対して懸念を表明した。先日エルサルバドルがビットコインを法定通貨に加えたことに対して「マクロ経済的、財政的、法的問題」をはらんでいると警告し、暗号通貨は重大なリスクをもたらす可能性があり、それらに対処するために効果的な規制措置が非常に重要であるとIMFのスポークスマンは語った。

9日にエルサルバドルは議会でビットコインを法定通貨として扱うことを承認し、世界で初めて法定通貨としてビットコインを採用した国となった。現在のエルサルバドルは米国ドルを法定通貨としており、もともと自国通貨を法定通貨として発行していない。こうした動きに対してIMFは、米国ドルと仮想通貨を同等の立場で扱うことに多くの経済的、法的懸念を提起した。

IMFのスポークスマンであるジェリー・ライス氏は「法定通貨としてビットコインを採用すると、マクロ経済、財務、法定の問題が多数発生し、非常に注意深い分析が必要になるため、開発を綿密に追跡し、当局との協議を継続する。暗号資産は重大なリスクをもたらす可能性があり、それらに対処する際には効果的な規制措置が非常に重要だ。」と述べた。

エルサルバドルは10億ドルほどの融資を求めIMFを協議中で、ブケレ大統領と会談の際に今回のビットコイン承認について話し合うと語った。

また、ビットコイン法案が採択された後にエルサルバドルは火山からのエネルギーを利用した地熱発電でビットコインマイニングをすると発表。ビットコインが課題として挙げられるSDGsにも配慮した姿勢を見せた。