分散型クロスボーダー決済の大手Rippleの最高経営責任者であるブラッド・ガーリングハウス氏が12日、自身のTwitterアカウントで米国の金融規制枠組みへの取り組みに対しての不満を顕にし、解決するためには会社を外国へ移す必要がある可能性を指摘しました。
ガーリングハウス氏は、Rippleが米国の企業でありアンチマネーロンダリング(AML)制御や銀行秘密法(BSA)の準拠、消費者保護を心がけ、米国の規制を回避しようとする意図がないことを強調しつつ、司法省(DOJ)のレポートが示す仮想通貨に関する規制の難解さについて苦言を呈した。
DOJのレポートには暗号について異なる見解をもつ8つの規制当局が記されているとし、ガーリングハウス氏によればそれぞれ暗号は財産であり、商品であり、仮想通貨であり、証券であると記され、規制が推測ゲームに陥っていると指摘、規制がそうあってはならないと警鐘を鳴らした。
単一の枠組みがないために米国のイノベーションが遅れ、重大な不利益を被っていると語り、一部の規制当局が中国の技術を積極的に支持する決定を下していると指摘した。
ガーリングハウス氏は、DCEA(Digital Commodity Exchange Act:デジタル商品交換法)のような法律で米国企業も対等な競争環境を得ることを望んでいるが、それがかなわない場合にはRippleが米国による規制から逃れるために別の国に移動する必要があることを示した。
多方面からの規制により正しい取り扱い方法が不明のまま足踏みをしていてはイノベーションが起きることはない。世界一の大国は既に自由の国ではいられないのだろうか。
参考:Brad Garlinghouse(twitter)