ソーシャルレンディングなどで知られるSoFi(ソーファイ)が手数料無料での仮想通貨取引を開始することを発表した。対象銘柄についてはビットコイン、イーサリアム、ライトコインとなっている。

SoFiはカリフォルニア州に拠点を置くスタートアップで、すでに80万人以上の利用者がいる株やETF取引サービスを運営しているが、そのラインナップに仮想通貨も加わった。

SoFiのアンソニーCEOによれば、顧客はすでに仮想通貨取引を行っており、更に学びたいという需要も高かったという。そういった顧客のリテラシーの強化、さらに低コストでのトレードが可能になればマーケットは活発化することだろう。

今回の発表のタイミングとして、中国大手の取引所であるバイナンスが米国向けのバイナンスUSを立ち上げたことや、Bakktによるビットコイン先物が始まったことなど、業界として注目を集めている最中で同業者を牽制する目的もありそうだ。投資家からすれば利用者をすでに多く抱えており手数料無料であれば、ぜひ利用してみたいとかんじることだろう。

米国では手数料無料のトレーディングアプリの競争が始まっており、ロビンフッドがこの分野ですでに先んじている。

仮想通貨はその通貨としての機能性より先にボラティリティや流動性と言った投資商品としての魅力が先に話題となってしまったが、おかげで株式取引との壁は薄くなって来ていると感じられるため、仮想通貨に未着手の投資家が今後自身のポートフォリオに組み込むのが普通になっていくことも十分にあり得る。

日本においても取引手数料無料を選択する取引所は出始めてきており、今後さらに仮想通貨取引は活発になっていくと考えられる。

仮想通貨は国際的な取引において用いられることが前提と見られる部分も多く、競争相手もグローバルになるため手数料無料もやがてはスタンダードになっていくことだろう。

参考:SoFi