IBMのブロックチェーン関連のゼネラルマネージャーを務めるジェイソン・ケリーは、アメリカの大手ニュース専門チャンネルCNBCからの取材に対し、デジタルマネー関連でFacebookと協力態勢であることを伝えた。
ジェイソン氏はデジタルマネーの中でもブロックチェーン技術に注目しており、Facebookが独自に発行する仮想通貨Libraで使われているブロックチェーンに対して、「ブロックチェーンのようなものは業界同士が手を組んで場を盛り上げるものだ。IBMユーザーもFacebookに歓迎している」と話す。
IBMは元々ブロックチェーンについてかなり促進している。
例えばブロックチェーンの中でも様々な仮想通貨で使われている公開型のパブリックブロックチェーンではなく、企業集団が一つの台帳を使うコンソーシアム型を採用。その事で年間数十億ドルものコスト削減が期待できると言う見方もある。
他にはコードやクラウド、クライアントの3つのCをコンセプトに掲げているなど、IBMユーザーにとってはIBMと言えばブロックチェーンを連想するだろうし、先のジェイソン氏の発言はコンソーシアム型導入の根底の考えを表していると言える。
なおブロックチェーン関連ではないが、IBMはFacebookのSNS上に最適な広告を出すJourney Analyticsツールを提供していると、強い連携関係にある。
これを顧客企業が使えばピンポイントに広告を打ち出しやすくなり、コンソーシアム型に限らずIBMは複数の企業と、協力関係にある未来を作り出そうとしているビジョンが見える。
しかし、同じ様に複数の企業と協力し合う25もの企業・団体が参加しているLibra協会については、参加するかはケリー氏はコメントを控えた。
また多くの仮想通貨は株取引のように法定通貨との売買に使われているのとは違って、Libraは法定通貨で価値が左右されにくいようあらゆる仕様を採り、送金で使われやすいようにしていると理解も同時に示す。
Libra協会の参加について、する・しないどちらにも捉えられる感じを受けるが、少なくともFacebookやIBMユーザーとしても納得のいく具体的な意見をしてくれそうだ。
参考:CNBC