運営資金を仮想通貨投資に私的に流用したとして大阪の学校法人に批判が相次いでいる。

大阪観光大学などを運営している学校法人、明浄学院の前理事長である女性(61)が、学校の運営資金である1億円を流用し仮想通貨投資をしていたことが明らかとなった。

2016年4月に大阪観光大学の運営資金1億円を自分自身が取締役を務めている関連会社に振り込むよう指示、同日に関連会社の職員が実際に1億円を引き出していることが報告されている。

経理書類によれば、仮想通貨SWE(シルバーウェーブエナジー)取得のためと記されており、職員には理事長から一切口外しないよう口止めされていたことが伝えられている。

大阪観光大学は2019年に文部科学省から約1億3,000万円の補助金を受け取ったいたと報じされており、その後の報道では投資した仮想通貨の価格が暴落してほぼ無価値になったことにより、約1億円の含み損が発生していた。さらに明浄学院は関連会社から9,000万円の返金を受けたと明らかにされており、前理事長に対し世間から批判が相次ぐのも当然とも言える。

一連の報道を受け、明浄学院の西和彦理事長は2日大阪市内において記者会見を開き、「世の中をお騒がせしたことを大変申し訳なく思っている」と謝罪した。

問題となった前理事長に関しては一連の取引が理事長で議決がなかったことなど、法人内で問題視され、6月に理事長を辞任したと伝えられている。

米国の大学においては仮想通貨に投資している大学が多いデータが出ているが、仮想通貨SWEの存在はあまり知られてなく、代表的な仮想通貨であるビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など将来的に期待が持てる通貨に投資をしている。

そのため投機性が高く、リスクを多く負うような投資をしていない現状があるが、今回の仮想通貨SWEに投資したとして注目されているが、上場延期が続いたことや上場直後に価格が急落、さらに公式ツイッターが上場後には削除されていたことから詐欺である可能性が極めて高い。

仮想通貨に投資するには十分に情報収集し、いずれにしろリスクが極めて高いことを知っておく必要があると言えるだろう。

参考:時事通信