ロシア議会下院の金融市場委員会委員長であるアナトリー・アクサコブ氏が、フェイスブックが計画している独自仮想通貨「Libra(リブラ)」を禁止するべきと述べた。
アクサコブ氏によれば、ロシアはフェイスブックが2020年に公開すると発表した独自仮想通貨リブラの使用について、同国の金融システムの脅威になりうるために合法化しないだろうと述べている。
さらにブロックチェーンで生成された暗号化ツールが積極的に使用できるような環境を提供する法案を採択する予定はないとも強調している。
ロシアも自国の法定通貨ルーブルをデジタル通貨に変えていこうとする流れも出ており、さらに通貨危機になりうることも懸念材料としてあるため、フェイスブックの仮想通貨は大きくロシアの金融システムに影響しかねないと考えていると見られる。
一方、ロシア財務副大臣のアレクセイ・モイジーブ氏によれば、同国の仮想通貨法案、デジタル金融資産法(DFA)が2週間後にも採択されると発言もしている。
アクサコブ氏はリブラはロシアで厳しく制限されるものの、外国の金融プラットフォームで購入する事ができると認めた上で、理論上では通貨の交換、取引、販売などあらゆる種類の取引所を統制する可能性を議論すべきと述べている。
ロシアの立場上、創設を制限あるいは禁止するだろうとも述べている。規制に関してはロシア以外にも米国でも仮想通貨リブラの開発を中断するよう求められている。
その理由としてフェイスブックのプライバシー問題にも触れ、個人情報が漏洩されるのではと言う懸念がある。
フェイスブックの独自仮想通貨は市場からは認められつつも、拡大していくのかは不透明であるために、今後様々な国の関係省庁との話し合いが必要とも言えるだろう。サービス拡大前にまず、利用出来る環境作りが必要なのかもしれない。
参考:TASS