トロン財団は、TRONエコシステムをさらに発展させるために構築されたスケーリングソリューションであるSun Networkのテストネットを公開した。

TRONは最近DApps(分散型アプリケーション)にてユーザーを確実に増やしている事を報告しているが、このSun Networkが正式に実証されれば、今後アクセスがさらにスムーズにできるとして期待されている。

このSun Networkは、TRONのエコシステムをさらに発展させるために構築されたスケーリングソリューションであり、このソリューションにはDAppChainやクロスチェーンインフラストラクチャーなどといった一連のスケーリングプロジェクトが含まれている。

DappChainはTRONのスマートコントラクトのために設計されたサイドチェーンスケーリングプロジェクトとして定義され、DAppsのエネルギー消費量を大幅に抑え、安全性を高めた上で、効率的に動作する事ができると説明されている。

TRON財団の公式発表によれば、これまでにTRONネットワーク上で立ち上げられたDAppsはおよそ500種類、アカウント総数は300万、メインネット公開以来の取引数は4.1億に達したと説明している事から、ネットワークに大きく負荷を与えている事は間違いない状況と言える。

この状況に対しトロンのCEOであるジャスティン・サン氏は、Sun Networkが稼働する事でTRONネットワーク全体の容量を更に拡張した上で、全体的なTPSとTRONのスマートコントラクトの執行効率を改善することができると説明している。

一秒間に処理するトランザクション件数を示しているTPSがどれくらい改善されるかにより、他のDAppsのプラットフォームでもあるイーサリアムやEOSとの競争にも勝ち抜くことも考えられる。

実際TRONのプラットフォームを選択するDAppsが増加している現状だが、金融系のDAppsについてはイーサリアムのプラットフォームを好む傾向がまだ続いている事から、Sun Networkが稼働したとしてもイーサリアムを上回るには時間がかかるだろう。

参考:TRON財団