SBIホールディングスの代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)である北尾吉孝氏が、米リップル社の取締役会に加わり、役員になったことが明らかになった。25日、リップル社が公式ホームページで発表した。
報告によると、北尾氏は数十の企業のトップを務めてきた経歴を通し、グローバルな金融市場に関する幅広いリーダーシップの経験と知識を取締役会にもたらしたと伝えた。
北尾氏は「ブロックチェーンとデジタル資産は、世界のお金を動かし方を変えています。リップルはこの前向きな変化の原動力となっております。私の専門知識が会社の次の成長段階の一部として役立てられることを喜んでおります。」と語り、取締役会への参加に前向きな姿勢を示した。
北尾氏は1999年7月にSBIホールディングスを設立し、ブロックチェーンとデジタル資産の革新を採用する日本で最も著名な金融サービスグループの1つへと変えた。
北尾氏はまた、SBIホールディングスとリップル、SBIリップルアジアとの間のジョイントベンチャーの中心的なプレーヤーでもある。同社は世界中の200を超える金融機関からなるリップルネット上に、日本の銀行とともに次世代の決済プラットフォームを確立した。
昨年10月には、同銀行の顧客が24時間365日、即座に取引を決済できる画期的なMoneyTapモバイルアプリを提供するなど、キャッシュレス化の流れを牽引するとともに、金融機関と協調して顧客便益性の高い金融サービスの提供に力を入れている。
「私は北尾氏を当社の取締役会に迎え入れることを楽しみにしております。今日、当社の顧客の約半数はアジア太平洋に居住しています。そして、私たちはこの地域全体に急速にサービスを拡大しています。北尾氏は、アジアおよびそれ以上の地域で顧客基盤を深めることを検討しているため、リップルにとっては絶好の機会となるでしょう。」そう語ったのは取締役会会長のChris Larsen氏だ。
SBIホールディングスに入社する前、北尾氏はソフトバンクのエグゼクティブバイスプレジデント兼CFOを務め、積極的な投資に取り組むための巨大な資金調達を担当した。
また、野村證券株式会社で投資銀行業務も始め、慶應義塾大学およびケンブリッジ大学で経済学の学位を取得している。今後リップルとの関わりで日本の金融業界にどのような変化をもたらすのか。北尾氏とリップルの動向に注目していきたい。
参考:Ripple