ソニーコンピュータサイエンス研究所は23日、同社が持っているIC技術を応用した非接触ICカード型の仮想通貨ハードウェアウォレット技術を開発したことを発表した。
仮想通貨ハードウェアウォレットと言うと、LedgerとTrezorなどが代表されるが、実際に購入して使う日本人投資家はごくわずかであるため、ソニーのような有名企業が作ることで知名度のアップや利用しようとする投資家が増えることに期待できる。
日本においてはコインチェックやZaifで起きたハッキング事件による仮想通貨取引所に対しての信用度が低下しているため、自己責任にはなるがハードウェアウォレットを持つことは投資家にとっても安心感を得ることにもなる。
さらにハードウェアウォレットとソニーの非接触型のICカードリーダーを連携し取引することが実現されれば、仮想通貨取引所側につねに仮想通貨を保有すると言うリスクを持つこともなくなるため、仮想通貨に関わる人々にはメリットが大きい。従来のハードウェアウォレットのUSB接続に比べ、非接触ICカード型にすることで利便性が高まり、ウォレットを利用する抵抗感も少なくなりそうだ。
また、非接触型にすることで期待が高まる分野として決済サービスがある。現在、日本で発行されている仮想通貨対応のデビットカードに比べ、街中での決済が非接触型のICカードでできるようになれば、利用する機会は増えてくるだろう。
今回はICカード型の仮想通貨ウォレットだが同技術は応用次第で、腕時計やキーホルダーにも組み込むことができるため、将来様々なハードウェアウォレットが出てくる可能性もある。
参考:SONY CSL, SONY Japan