ブロックチェーンが様々なビジネスにおいて採用されているといった話題が出ている反面、監査大手であるプライスウォーターハウスクーパース(PwC)が規則の不透明さと信用問題が障害となっていると27日に調査結果として発表した。

タイトルは「ブロックチェーンはここに、次の動きは何?」という調査で、15か国、600人の重役を対象としており、ブロックチェーンの開発や可能性について聞き取りを実施した。

調査対象国は、米国、英国、オーストラリア、中国、デンマーク、フランス、ドイツ、香港、インド、イタリア、日本、オランダ、シンガポール、スウェーデン、アラブ首長国連邦としている。

「規則の不透明さ」、「ユーザーのブロックチェーンにおける信頼」、「ネットワークを繋げる能力」がブロックチェーン導入におけるトップ3の障害であることがわかり、PwCブロックチェーンリーダーのスティーブ・デイビス氏は事業者はブロックチェーン技術において遅れを取りたくないと思っていることを指摘している。

さらにそれが開発の初期段階にあるとしても、信頼と規制における懸念は残っているとし、ブロックチェーン自体、信頼を発生させるものだが、現実はほぼ、毎回信頼問題に直面しているとしていると話した。

ブロックチェーン自体、まだ新しい技術であるために、理解している規制当局の人々、ビジネスで利用使用する関係者がまだ少ないことで、技術に対し規制や信頼が追い付いていない現状が明らかとなっていることがわかる。

いかにブロックチェーン技術が信頼性の高いものかを普段から認識しておく必要が、今後普及に向けて信頼を与えるものとなっていくことだろう。

さらに調査によれば、重役5人のうち4人、全体の84%は、ブロックチェーンイニシアチブが現在進行中で、そのうち25%がブロックチェーンのパイロット事業を実施、もしくは完全実装済みとなっている。

回答者のうち46%が、次の3~5年がブロックチェーン導入導入を引っ張るのは金融業界であると考えており、ポテンシャルがあるのはエネルギーや公益事業、ヘルスケア、製造業との結果が明らかとなっている。

信用問題はすぐに得られるわけではないため、今後どれくらいブロックチェーンが浸透していくのか、PwCの調査は今後も見届ける必要があるといえる。

参考:PwC