ソフトバンク・チャイナ・ベンチャー・キャピタル(SBCVC)などがブロックチェーン上のデータをマーケティングに活かすことを目指すアトラス・プロトコルに出資した。

今回出資した理由として、ネット広告ビジネスにおいてグーグルの牙城を崩そうとして関心が高まっているからだとしている。

アトラスの300万ドル、日本円にして約3億3,000万円の株式シードラウンドに参加したのは、SBCVCの他、中国検索エンジン最大手である百度(バイドゥ)、ダンファ・キャピタル、フェンブシ・キャピタルとなっている。

アトラスはグーグルの元社員が立ち上げたスタートアップで、ブロックチェーン上にデータが蓄積される時代を見据えて現在グーグルが独占しているデータを使った広告ビジネスの牙城を崩すことを目的にしているという。

アトラスは、xGooler Blockchain Allianceという元グーグル社員が集まってブロックチェーンのエコシステムを築こうとする組織によって支援を受けていたという。

フェイスブックと英データ会社であるケンブリッジ・アナリティカによる不正データ収集疑惑により利用者がネット上のデータ管理について敏感になっている中、アトラスは、利用者に対しデータをコントロールする権限を与え、利用者が望むデータに限りシェアするという。

ソフトバンクグループの会長兼社長である孫正義氏は今年6月に、ブロックチェーンに関してまだ始まったばかりの技術とし、ブロックチェーンなどを使った技術に取り組んでいると発言している。

5月にはブロックチェーンを基盤として高セキュリティの認証ソリューションを、米国のスタートアップ企業クラウド・マインズ・テクノロジーと共同開発したと発表もした。

ソフトバンクは現在開発中ではいるものの、今後実用される場合には日本全体にブロックチェーン普及に向けて、大きな影響を与えることにはなるだろう。

孫氏は現在、仮想通貨にはやや控えめなコメントをしているが、ブロックチェーンに対しては、今後も積極的に投資していくことは間違いないだろう。今後ますますソフトバンクは事業を発展させていくと考えられる。

参考:CoinDesk