世界最大の資産運用会社BlackRock(ブラックロック)が仮想通貨市場への参入を検討していることが分かった。16日、Reutersによって伝えられている。

ブラックロックのCEOである、LarryFink(ラリー・フィンク)氏はReutersとのインタビューで「私たちはブロックチェーンの大きな学生だ。」と述べ、さらに、「暗号通貨の巨大な需要が見られない。」とし、ワーキンググループを設置し研究していると語った。

仮想通貨への投資やブラックロックによるブロックチェーンの使用は、同社にとってのピボットとなるだろう。同社は6月30日現在、6兆3,000億ドル(約708兆円)の資産を管理していることから、市場参加者からは「この一部が仮想通貨市場に流入されるのではないか?」といった楽観的な声も聞かれる。

ブラックスクエア・キャピタル・マネジメントLLCのポートフォリオ・マネージャーであるChris Yoo氏は、ブラックロックが仮想通貨市場参入に向けて模索することは驚くべきことではないとし、以下のように述べた。

「世界最大の資産運用会社として、暗号資産(仮想通貨)へ関心を示したことは価格上昇の原動力となり他の資産運用会社でも、より慎重な戦略を採用しても仮想通貨への投資を真剣に検討するかもしれない。」

フィンク氏は昨年10月に、「マネーロンダリングにも使われている。」と問題点を指摘しながらも、仮想通貨に対しては受け入れられる機会もあると楽観的な見解を示していた。

また、ブラックロックのストラテジストである、Richard Turnill氏はブロックチェーン技術の有用性を認めつつ、「ビットコインの適正価格がわからない。」とコメントしている。

ブラックロックが本格的に仮想通貨市場に参入することになれば、ウォール街では決して無視できない資産クラスとして、資産運用会社や投資銀行らの採用も相次いで行くだろう。

参考:Reuters