イーサリアムのスマートコントラクトによって予測市場を形成するAugurの元CEOであるMatt Liston(マット・リストン)氏は、ブロックチェーン史上最大とも言われる1億5千万ドル(約165億円)にも及ぶ個人訴訟の最中にありながら、ブロックチェーンの宗教を発表しました。

リストン氏によってその宗教は「0xΩ」と名付けられました。0xとはしばしばプログラミングで16進数を表すのに用いられる接頭辞であり、ゼロエックスと一般的に読まれます。ブロックチェーンにインスパイアされたこの宗教は、ブロックチェーン同様に非中央集権的な思想によって成り立つとしています。

0xΩでは絶対的指導者を持たず、信者が新たな教義を提起することが可能であり、投票によってその是非を決める事ができるとし、またハードフォークによって新たな宗教を立ち上げることも可能です。例えばユダヤ教であればブロックチェーンに聖書を書き込み、キリスト教へハードフォークするような形になります。

ジーザスコインが「イエスの分権化」を唱えたのとは別の切り口で宗教の民主化を狙う0xΩ。原理としては成り立つようにも思えますが、多様性の認められた時代に果たして理想の教義を持った集団をカリスマ抜きに形成できるかが鍵となりそうです。

参考:Forbes