仮想通貨交換業の登録業者16社による「日本仮想通貨交換業協会」が23日、発足しました。
日本仮想通貨交換業協会は、国内の仮想通貨交換業の健全な発展を目指しており、登録仮想通貨交換業者を正会員とした自主規制団体です。
これまで仮想通貨関係の自主規制団体として、日本仮想通貨事業協会(JCBA)や日本ブロックチェーン協会(JBA)がそれぞれ自主的にルールの策定を行っていますが、各々の基準は異なるものでした。今回実際に取引業者が新組織を発足したことで、他の交換業者や仮想通貨関連事業者にとってガイドラインとなるルールが作られていくでしょう。
日本仮想通貨交換業協会の理事に就任したのは以下の5名になります。
理事:(会長)奥山 泰全氏(株式会社マネーパートナーズ 代表取締役社長)
理事:(副会長)加納 裕三氏(株式会社 bitFlyer 代表取締役)
理事:(副会長)廣末 紀之氏(ビットバンク株式会社 代表取締役社長)
理事:北尾 吉孝氏(SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社 代表取締役執行役員社長)
理事:石村 富隆氏(GMO コイン株式会社 代表取締役社長)
副会長に就任したビットバンク代表取締役社長の廣末紀之氏によれば、業界内でなかなか足並みが揃わなかったことを指摘しながらも、今回の新団体によって一致団結ができることは嬉しく思うと述べました。
今回は登録業者のみの参加でしたが、コインチェックなどのみなし業者についても受け入れる方針としており、業界全体として改善していくといった意気込みが感じられます。
みなし業者については、自社の管理体制を確認する場にもなるために、金融庁からの業務改善命令を受ける前に気づくためにも参加しておきたい組織とも言えるでしょう。
金融庁への認定団体として申請を予定をしているが、奥山会長は1~2ヶ月では難しいとの見解を示している事もあり、自主規制ルールの公表は今年夏以降になると見ています。
NEMの不正流出事件の影響も大きく、ユーザーの心理としても仮想通貨全般に不信感が残っているため、信頼できる市場へと登録業者間には使命や責任感を感じていることでしょう。
金融庁に認められ、安心できる環境ができると担保をいただけるのであれば、今後取引所を選択する顧客に対し、認定機関として一つの目印にもなるため、仮想通貨に対する混乱を防ぐことにも繋がります。
今後、議論を重ねて信頼がおける日本を代表する自主規制団体として活躍されることが願われます。