とにかく乱高下の激しい仮想通貨市場。4日に中国のICO規制が発表され、2日かけて大きく相場を下げたが、6日現在では軒並み価格を戻している。
今回の相場はかなり暴落したので、さすがに買い戻しが入ったとの見方もされている。俗に言うデッド・キャット・バウンスだが、この反発で以前より相場を上げてくるようなら、上昇トレンドに入るとの予測もある。
ビットコイン(BTC)も相場を下げたものの、多くのアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)と比較すればまだ踏ん張った方だろうか。18時現在では1BTC/4,500ドル(約49万円)ほどを推移しており、50万円を試す余力は十分にありそうだ。(CoinMarketCapの統計より、以下同)
イーサリアム(ETH)は今回とくに売り圧力が強かったが順調に相場を戻しており、1ETH/330ドル(約3万6,000円)で、前日(24時間)比で11.6%のプラスと一見堅調な様子だ。以前の4万円以上も射程圏内と考えても良さそうだが、この判断は慎重に行いたい。また、メトロポリスのリリースが近いことも材料とすれば、続伸の可能性もある。
リップル(XRP)は通常どおりと言うべきか、今回はビットコインやアルトコインと一緒に相場を下げたが、大幅にボラティリティ(価格変動率)を拡大することもなく、1XRP/0.22ドル(約24円)の水準を保っている。前日(24時間)比では7.5%のプラスとなっている。ちなみにリップルだが具体的な日付はアナウンスされていないが、ロックアップの期日も迫っているとの声が目立つようになってきた。このあたりで、高値挑戦の姿勢を整えていくのではとの期待も大きい。
ライトコイン(LTC)の動きも面白い。2日には一時、1LTCあたり1万円を超え、過去最高値更新後に調整下げと見られる中、今回の中国ICO規制の影響で相場をさらに下げた。最近のビットコインのSegWitアクティベート後から、互換性などライトコインの評価も見直されている傾向にある。現在1LTC/76.1ドル(約8,300円)、前日(24時間)比では17%のプラスと大きいが、ここはもう少し上げてくれてもいいかもしれない。しかし過度の期待は禁物だろう。
やはり中国で規制が強まるということで中国産のコインが気になるところだが、何と言っても中国版イーサリアムの異名を持つネオ(NEO)に注目が集まっている。4日に30ドル(約3,300円)だったネオだが、ものの数時間(3時間から4時間ほど)で18ドル(約2,000円)まで暴落。その後も多少の反発はあったものの、現在22ドル(約2,400円)。
ネオに限らず中国産のコインを保有している方は気をつけた方がいいかもしれない。政府からの正式なアナウンスではないが、中国政府による仮想通貨に対する風当たりは厳しくなるとの一部報道も見られる。現状ではルーマーとして流しておいてもいいが、備えておくに越したことはないだろう。
仮想通貨はさまざまな思惑も交錯しており、投資家心理が非常に反映されやすい。市場からはこの週末にかけての動向が注目されている。