1日にビットコインキャッシュ(ここでのシンボルはBCHとする)が生まれ、早くも高値を試しているような動向を見せている。まだ登場したばかりなので、もうしばらく様子見はしたいところだが、その価格は3日15時では1BCH/473.88USD(約5万2,486円)と勢いがいい。( CoinMarketCapの統計より)
このビットコインキャッシュだが、ハッシュレートの不足を除けば、投機として価値があるとの見方もされている。確かに上場直後にボラティリティが拡大することは予測されていたが、今の相場は間違いなく危険と言えるので、うかつに触らないほうが賢明かもしれない。無償で手に入ったものなのでいらないという方は売却も考えられるので、この限りではないが。
さて、ビットコインに対してのハードフォークでこのような仮想通貨が生まれたわけだが、今度は今回のハードフォークの手法を懸念する話題が見られるようになってきた。というのも、当初危惧されていたビットコインの相場下落は今のところ確認されない。その上でビットコインキャッシュは時価総額で約78億ドルとなっている。
概ねの目安としてだが、簡単な例を挙げさせていただきたい。8月1日の分岐時点で保有していたビットコインに対して、同量のビットコインキャッシュが誕生したが、一部では1BTC/30万円とした場合、ハードフォーク後に1BTC+1BCH=30万円であると考えられていたが、1BTC/30万円+1BCH/5万円=35万円で現在確認できる。
ビットコインの価格に影響がないということは、ほぼ無価値のビットコインキャッシュに価値が付けられているということが考えられないだろうか。実際に仮想通貨市場全体の時価総額もビットコインキャッシュが登場したことにより60億ドル以上跳ね上がり、このときから1,000億ドルあたりを推移している。
このような状況が作り出せるのであればビットコインを分岐させれば、また新たに価値が付けられた通貨が無限に登場してもおかしくはないという話だ。今回のビットコインの分岐が悪い例なのか良い例なのか、正解を求めることは難しい。
しかしながら、取引が行われている以上は需給関係があり、必要としている人がいるのは確かである。目先は11月のSegwit2xによる分岐の可能性に関心が高まっている中、今後の動向から目が離せない。