韓国の大手仮想通貨取引所のBithumbは、個人情報の流出など被害にあった顧客に対して補償することを発表した。
今回、情報が漏洩したのは、Bithumbの従業員のコンピューターがハッキングなどの攻撃を受けたと見られており、また、Bithumbにより情報漏洩が確認されたすべてのユーザーアカウントの口座に10万ウォンを支給したという。
Bithumbからは正式な数字は公開されていないものの、韓国メディアの聯合ニュースによると約3万人の情報が流出したというので、これだけでも被害補償額は30億ウォンにのぼる。
Bithumbは主にビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を取り扱っており、2017年7月7日現在、ビットコインの取引量が世界で10番目(CoinMarketCapの統計より)に多い。このような大きな取引所で扱うデータが従業員個人のコンピューターから流出するというのも考え難いことだ。セキュリティ面を懸念する声も韓国内では高まっている。
また、この事件で個人情報流出以外の被害にあったユーザーには確定された被害金額を全額補償するとして、誠意ある姿勢を見せている。
直接的な被害金額は明らかにはなっていないが、ビットコインの取引が盛んな仮想通貨取引所だけに多くの補償が求められると推測される。
日本国内では、ビットフライヤーが三井住友海上火災保険とサイバー攻撃などで仮想通貨が盗難された際に被害を補償するサービスを導入するなど、ユーザー保護の対応が進められている。
国内でも今後このようなハッキングなど個人情報の流出や盗難などが起こらないとも限らない。こういった被害から資産を守るためにも、取引が終わったら取引所に置きっぱなしにしないで、速やかにハードウェアウォレットに移動させるなどをしていくことが安全だ。
また、二段階認証をすることと、複数の場所で同じパスワードの使い回しをしないように管理していくことも被害に遭わないための対策として考えられる。