国際通貨基金(IMF)は月曜日、エルサルバドルに対して暗号通貨に関わる様々なリスクを理由として、国家が法定通貨にビットコインを採用するべきではないと警告をした。

エルサルバドルは9月にビットコインを法定通貨に迎え入れる法案を施行し、現在は20年来採用されてきている米ドルと2軸体制を敷かれている。

IMFによる警告が出される前日、エルサルバドルのナシブ・ブケレ大統領はエルサルバドルの火山をエネルギー源としたビットコイン債権を資金源とするビットコイン都市の構想を発表し、ビットコインへの傾倒を深めているところだが、IMFはエルサルバドルに対してビットコイン法の範囲を狭めることを推奨した。

IMFはエルサルバドルがビットコインを法定通貨に採用したことに対して「ビットコインの価格変動性が高いことを考えると、法定通貨としての使用は、消費者保護、財務の完全性、および財務の安定性に重大なリスクを伴います。その使用はまた、財政上の偶発債務を生じさせます。これらのリスクがあるため、ビットコインを法定通貨として使用しないでください。」と述べており、エルサルバドルに新しい決済エコシステムの規制と監督を強化するよう要請した。

ブケレ大統領の構想するビットコイン都市では付加価値税(VAT)を除いて税金が課されることはないだろうと説明されているが、ビットコイン都市がソブリン債を発行し、その収益でビットコインの購入とインフラに資金を投入する計画は、ミッションの技術的作業が終了した後に発生したもので、当局と協議されたものではないとIMFは指摘している。

ブケレ大統領はIMFの指摘に対して「明らかに同意できないこともありますが、私達の国について行われた分析は興味深いものだ」とコメントを残した。