ビットコイン(BTC)を始めとした仮想通貨が全体として堅調な伸びを見せている中で注意を促すコメントも出てきている。仮想通貨取引所BitMEXのアーサー・ヘイズCEOは、ブローオフトップが間近にあると発言、ビットコインが急落するであろうことを示唆している。ブローオフトップとは上昇傾向にある市場価格の最終局面を指し、急騰の後に待つのは急落であるという。

今回の仮想通貨の上昇は中国武漢の新型コロナウイルスの拡散からくる恐慌的な資産退避先として、仮想通貨がセーフティであるという判断がされてビットコイン、その他アルトコインの購入が加速しているからだと市場では囁かれている。

しかし、著名投資家のアレックス・クルーガー氏によれば、コロナウイルスは無関係であり、そう思い込みたい市場関係者の思惑により上昇しているという分析もある。

このような状況に対し、BloombergではBTC/USDが9000ドルまで回復したのはテクニカル的に“出来すぎ”であり、8500ドルまで揺り戻す可能性を指摘している。

ビットコインは過去にも急伸からの急落といったジェットコースターのような動きを何度もしていることもあり、ヘイズ氏はプライバシー保護などの面でのビットコインの有用性を支持する立場をとりながらも、今回の上昇傾向については慎重な姿勢を取るべきだという助言をしている。

現在の仮想通貨市場はビットコインのみならず他のアルトコインも上昇しており、2017年末に見せたバブルのような熱狂を繰り返さないためにも長期的な視点と柔軟な対応が必要と言える。

参考:Arthur Hayes(twitter)