日本ユニセフ協会は、国際連合児童基金(UNICEF)が新たに創設されるユニセフ仮想通貨ファンドによってビットコインとイーサリアムでの寄付及び受け取り、また受け取った仮想通貨を支援活動へと利用可能になったことを伝えた。
また、大阪で開催されたイーサリアムのイベント「devcon 5」において、イーサリアム財団のエグゼクティブ・ディレクターである宮口礼子氏によれば、UNICEFとイーサリアムが協力関係を結んだ際に、100ETHをUNICEFへと寄付したことが発表された。
また、今後UNICEFは将来を担う子供や若者を支援するためにオープンソース技術に資金を援助していくことも語っており、イーサリアムとの強固な関係性も伺える。
仮想通貨による寄付で得られるメリットはいくつもあるが、まずは簡単に扱えるという点が挙げられる。クレジットカードのように氏名や認証コード、暗証番号といった複雑な情報を記入することなく、秘密鍵の管理だけで安全に取り扱える。次には手数料が低く抑えられるというところも大きい。寄付のために拠出したはずが海外送金の手数料や振込手数料など、様々な手数料で目減りしていくのは本末転倒であるが、仮想通貨にはそういった仕切りもないため、手数料を安く抑えることが出来る。
そして、仮想通貨であれば全てのやり取りがブロックチェーン上に記録されるというのも大きなメリットとなりうる。普段みなさんが疑問に思われがちな「募金の使われ方」に関して、ビットコインやイーサリアムでUNICEFへ募金した場合、そのお金がどこに移動されるかが全てオープンになるということでもある。
こういったメリットから、UNICEFが仮想通貨による寄付の受付を始めたのはとても大きな意味があり、UNICEFで事務局長を務めるヘンリエッタ・フォア氏も「とてもワクワクしている」と話した。
仮想通貨が募金にもたらした革新は非常に大きなものである。また、UNICEFの仮想通貨による寄付金は国連組織として初の試みであり、今後世界からの評価を仰ぐこととなるだろう。
参考:日本ユニセフ協会