シンガポールを拠点に展開しているブロックチェーンベースの配車アプリ「TADA」がアプリ公開からわずか半年ほどにも関わらず、カンボジア、ベトナムに進出することを発表した。
TADAは韓国のブロックチェーン・プロジェクトであるMass Vehicle ledger(MVL)が昨年7月にシンガポールで提供開始された配車アプリで、TADAは韓国語で「乗ろう」と言う意味を指す。
ブロックチェーンベースでのP2P配車サービスを提供していることから、プラットフォームにおけるメンテナンスに使用される支払い手数料以外は料金がかからなく気軽に利用することができる。
TADAの大きな特徴としてユーザーから高評価を受けた質の高いサービスを提供しているタクシードライバーに対し、MVLポイントによる報酬が支払われる。
MVLポイントはコインマーケットキャップにて実際に掲載されており、1月23日現在、全仮想通貨の時価総額600位前後を推移している。
タクシードライバーにとって乗車する側に対し、どのようにサービスの質を向上させるかが会社側としても鍵となっており、それによっては今後も利用しようと考えるようになる。
企業側の努力によってタクシードライバーに対する教育がなされているかによって企業価値にも結び付くために、TADAの試みはタクシー企業にとっても参考にもなる。
さらに興味深いことにTADAはサービスにおいて市場を独占しようとすることを考えておらず、あくまで乗客とドライバーの両者に選択を与えることに重点を置いているという。
日本の個人タクシードライバーにとっても新たな収入源になることも考えられるため、同社がいずれ日本進出することで利用したいドライバーも出てくることだろう。
TADAは2019年1月の時点でのシンガポールに27,000人以上のドライバーと20万人以上のユーザーを抱えていると伝えられているが、今後このようなサービスは普及しやすいメリットがあることから数字はさらに増えてくるとも考えられる。