住宅用太陽光発電を導入するにあたって紹介されるメリットのひとつに「売電」というものがある。発電して使用しなかった余剰電力を他の世帯に販売することで発電機設置世帯の収入になるというものだ。
電力の生産者(プロデューサー)でありながら消費者(コンシューマー)でもあるということからプロシューマーという言葉でも呼ばれる。
現在、発電された余剰電力は電力会社によって買い取られ、そこから各家庭へ再分配される仕組みとなっているが、将来的には専用のプラットフォームを介し、各家庭同士で直接電力が取引される可能性があるとされている。
そこで、東京大学と日本ユニシス株式会社、関西電力株式会社、株式会社三菱UFJ銀行が集まり、ブロックチェーンを用いて余剰電力の売買価格の決定と取引のできるシステムの実証研究を開始したと発表された。
日本ユニシスがシステムの開発を行い、東京大学が研究の評価及び総括をし、三菱UFJ銀行が決済や取引へのブロックチェーン適用のアドバイスをする。関西電力は実験センターを提供し、実証システムの構築をする。
研究段階のため実施可能かどうかも未知数だが、2009年に始まった余剰電力買取制度における売電期間は10年と定められており、2019年には初期に設置をはじめた家庭が満了を迎え始める「2019年問題」はすぐ目前まで迫っている。
参考:関西電力